「玉(ぎょく)」と呼ばれる宝石 翡翠

Christie's Hong Kong 2006.06-04

中国の人たちが最も好む宝石の一つに翡翠(Jedeiteジェダイト)があります。

古代エジプトの女王クレオパトラは、エメラルドをこよなく愛したと言われますが、同じ緑色でも中国では、3千年の昔から翡翠は「玉」(ぎょく)と呼ばれ、皇帝や時の権力者の象徴とされてきました。なるほど、「玉座」とはそのシンボルだったのですね。

中国最後の王朝、清朝末期に強大な権力を持った西太后も、翡翠を熱愛した女性として有名です。時々、クリスティーズのオークションに、素晴らしい翡翠の装身具が出ますが、もしかしたらその出所は、清朝崩壊時の混乱で散逸した西太后のコレクションだったのかもしれません。

翡翠(ひすい)という名前の由来は、青緑の羽を持つ鳥の名前の翡翠(カワセミの異称)からきたものです。ちなみにこの鳥は、雄を翡(赤)、雌を翠(緑)というのだそうです。

古来中国では、翡翠は仁、義、礼、知、信の五つの徳を持つものとされていました。翡翠を象徴する言葉は「福徳」「福財」「幸運」、だれでも望む真に最高の「福」です。

またこの宝石は、邪気を受け止めて正しく判断し、混乱から抜け出す力を与えてくれると言いますから、「魔除け」としてのパワーも強いようです。

翡翠は、緑以外に、白、ラベンダー、黄、赤など、多くの種類がありますが、中でも美しいのは、「ろうかん」と言われるしっとりとした半透明の深く澄んだ緑
色です。

ねっとりとしてとろっと固まったようなコクのある緑・・・・エメラルドのように光を反射するのではなく、逆に光を吸収し包み込むような深い色目とソフトな感触は、例えようのない美しさです。そのとろけるような美しさをじっと見ていると、いつの間にか吸い込まれていくような陶酔感を感じてしまいます。

産地は唯一、ミャンマーのみで、近年特に希少性が高まっています。硬度は、6.5~7度で、水晶よりやや柔らかいのですが靭性が高く、ハンマーでたたいても簡単には割れない程の丈夫さをもっています。なんだか、見かけはスウィートですがシンの強い淑女のようですね。

中国のある王様は、たった一個の翡翠を手に入れるために、十五の城を交換条件に出したのだとか・・・・・それほどの魅力、わかるような気がします。

素晴らしい色の世界 オパール

Black Opal

オパールは10月の誕生石、てんびん座の守護石です。

青、水色、緑、黄緑、赤、朱色、山吹色、黄色・・・・・ この宝石は、色の輝きが見る角度によって彩に移り変わるのが魅力です。

その色彩は、あるときは優しく、またあるときは情熱的に、まさに変幻自在の色の魔術師ともいえるでしょう。そんな色彩の変化を宝石の専門用語では、斑(ふ)の遊色効果(プレイ・オブ・カラー)と表現します。ちなみに、オパールの語源は、サンスクリット語の「宝石」という言葉だとされています。

オパールの主な産地はオーストラリア、メキシコですが、他にも、ブラジル、インドネシア、アメリカ、ホンジュラス、タンザニアなど。

種類は、ブラックオパール、ホワイトオパール、ファイアーオパール、ウオーターオパール、ボルダーオパールと色々ありますが、いずれも複雑な色合いで、柔らかい宝石の部類に属します。(モース硬度 5.5~6.5)

オパールは、昔から日本の女性にたいへん愛された宝石でもあります。水を含んだような、オパールのしっとりとした輝きと肌触りは、和服の色合いにも調和して奥行きのある品格を感じさせるからでしょうか。

オパールの美しさを例えるとしたら・・・ モネの睡蓮、夕焼けの空、錦秋、朝霧、多彩な魅力の大人の女性・・・・・・とても一言では言い表せません。

オパールを象徴する言葉は、安楽、忍耐、名誉の保護。優しい微笑みの中に、我慢強さと誇りを持つ素敵な女性像を思い浮かべました。

オパールって・・・・・やっぱり魅力的ですね。

サファイアはお好き?

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フランソワーズ・サガンの小説に「ブラームスはお好き」というのがありましたが、サファイアについて書こうと思ったとき、なぜかふと、この言葉が浮かんでまいりました。小説の内容はすっかり忘れてしまったのですが、ブラームスの旋律とサファイアのイメージがどこかで重なったのでしょう。

サファイアはお好きですか?

サファイアと言えば、イングランドの元皇太子妃ダイアナさんを思い出します。ドラマティックな生涯でしたが、サファイアの似合う女性として今でも私の心に残っています。ブロンドの髪、西洋人特有の肌色と瞳の色、そして時おり見せるはにかんだような優しい表情に、サファイアの深く澄んだブルーが映えて、彼女の美しさを際立たせておりました。

ダイアナさんが着けていたサファイアは、イギリス王室に代々伝わる宝石で、ロイヤルブルーと言われる美しい深い青色のブルーサファイアです。

サファイアという名称はラテン語の「青」を意味する「サフェイロス」に由来します。

サファイアの石言葉は、誠実、真理、慈愛、貞操。誘惑や不純なことから遠ざける力があり、真面目な人が好む宝石ともいわれています。また、冷静な判断力をつけることから、財運アップの効果もあるとのこと。

ブルーサファイアの魅力は、何といっても吸い込まれるような深いブルーですね。ルビーと同じように、産地によって特徴がありますが、その美しさを表現する言葉をいくつかご紹介いたします。

コーンフラワーブルー、矢車菊の青、ベルベティブルー、ロマンティックブルー、ロイヤルブルー、カワセミのブルー、インクブルー、ミッドナイトブルー、

どれも素敵な表現ですね。どんなブルーか見てみたくなります。

サファイアはお好きですか?
・・・・・私、(*’▽’)大好きになってしまいました。

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