Impression of Emerald

Emerald 01

Emerald 02

緑色の石、エメラルドのお話です。

エメラルドが宝石として利用され始めたのは、紀元前2千年とも3千年とも言われます。遥か昔から人々はエメラルドの美しさに心を奪われてきたのですね。絶世の美女と謳われたエジプトの女王クレオパトラも、エメラルドに魅了された一人ですが、ナイル河右岸にエメラルド鉱山(クレオパトラ鉱山)を所有していたほどです。

また、旧約聖書や新約聖書にもエメラルドは「聖なる石」として登場します。その美しい緑色の輝きに生命や希望を見出し、神とのつながりを意識したからなのかもしれません。

以前訪れたヴェニスのサンマルコ大聖堂の祭壇には、たくさんの宝石が飾られていましたが、そういえばルビー、アメシスト、ガーネットなどに混じって大きなエメラルドがあったのを憶えています。

エメラルドを愛した人たちは、クレオパトラ、ローマの皇帝ネロ、アレキサンダー大王、ナポレオンなどの権力者や英雄、また、ローマ法王や聖職者など。時の権力者や指導者たちにパワーを与える何かがエメラルドにはあるようです。

エメラルドは、鉱物学的にはべリル(緑柱石)に属します。アクアマリンやモルガナイトと同じ仲間ですが、微量のクロム原子と結びついた時のみ、あの深い緑色に発色するという、これも奇跡的な存在です。硬度は7.5~8度と、硬いほうですが、内包物が多いこともあって、割れやすく傷付きやすい繊細な石でもあります。

エメラルドの産地はコロンビアが中心ですが、他に、タンザニア、ザンビア、ロシア、パキスタンなどがあります。

エメラルドの緑色は、みずみずしい新緑の色ともいわれ、安らぎを与え再生のシンボルとされてきました。新緑の季節、5月の誕生石です。また、エメラルドを見つめると、どんなに疲れた目でも、新鮮によみがえってくるそうです。

宝石には不思議な力があるのですね。